大ヒットアクション映画「スコーチャー」シリーズも終わってしまった落ち目のアクション・スター、タグ・スピードマン(ベン・スティラー)、コメディ映画「ザ・ファッティーズ」の主演で、おならを出して笑いを取るしか取り柄のないコメディアン、ジェフ・ポートノイ(ジャック・ブラック)、役作りのためには黒人になる手術まで受けてしまう演技派オスカー受賞俳優カーク・ラザラス(ロバート・ダウニーJr.)の3人が初共演する映画「トロピック・サンダー」の撮影が行われていた。しかし、無駄に派手な爆破シーンや俳優たちのわがままなどが原因で撮影は遅れ気味。製作会社の幹部からは製作中止だと脅されて、イギリス人の監督デミアン・コックバーン(スティーブ・クーガン)はキレまくり、映画の原作者で主人公のモデルでもあるフォーリーフ・テイバック(ニック・ノルティ)に相談する。するとテイバックは、役者たちを東南アジアのジャングルに放り込むことを提案。乗り気となったデミアンはガイドもつけずに役者をジャングルに連れ出し地図だけ渡すと、あちこちにカメラが仕掛けられているからそのまま演技しろと言う。台本どおりジャングルを徘徊する俳優たちであったが、実はこのジャングル、凶悪な麻薬組織が支配する「魔の黄金地帯」と呼ばれる場所で・・・。
コメディ俳優として、演技だけでなく、自ら製作や脚本・監督までつとめてしまう才人ベン・スティラー。そんな彼の監督としての最新作です。落ち目のアクション・スター、下品なオナラ芸が売りのコメディアン、演技力は高く評価されているが、プライベートでは暴れん坊のオスカー俳優と、まあ登場人物は「あれ、どこかで聞いたことあるような・・・」という人ばかり(笑)。コメディアンが一人で何役も演じるデブ家族の映画とかどう考えてもエ○ィ・マー○ィの「ナッティプロフェッサー」だし、オスカー俳優がオーストラリア出身というのはやっぱりラッ○ル・ク○ウ?なんて想像が働いて、もうニヤニヤしっぱなし。しかもご丁寧に架空の映画の予告編が本編の前に流れるんだから芸が細かい。
もちろん、劇中で描かれるハリウッドのさまざまな内幕の暴露も非常に興味深くて笑えますね。やはり、脚本も書いたベン・スティラー自身が俳優としてハリウッドに身をおいているからこそ可能な描写の数々に、夢の世界の裏側には金と欲が渦巻いてるなあということを実感しますよ。カメオ出演の俳優たちも豪華で、特に、最近奇行が目立って人気が急降下した某スターのなりふりかまわない暴走した芝居は、はっきり言って主役たちを食ってます。エンディングでも変なダンスを披露してくれるし(笑)。
アクションシーンも本物のアクション映画に負けず劣らずの迫力があって、一本で2度おいしいともいえる本気でお勧めのアメリカンコメディの怪作です。まあ多少グロテスクな描写で笑わせるところなんかもあるので、そういうのは苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが、だまされたと思ってぜひ見てほしい映画です。
公式サイト
http://www.shijosaitei.jp/
サントラ、ベン・スティラー監督作品
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