今日は、ケイト・ウィンスレットがアカデミー賞主演女優賞を受賞した「愛を読むひと」を見てきました。
1958年、第2次世界大戦後のドイツ。15歳のマイケル(デイヴィッド・クロス)は、21歳年上の女性ハンナ(ケイト・ウィンスレット)と激しい恋に落ちる。ハンナはマイケルに本の朗読を頼み、それは二人にとって大切な儀式となっていく。しかし、ハンナがマイケルの前から忽然と姿を消してしまう。なぜ彼女は消えたのか、マイケルは悲しみに打ちひしがれるのだった。
1966年。法学生となったマイケルは、授業の一環で傍聴することとなった裁判で、信じられない光景を目にする。そこには、あのハンナの姿があったのだ。それも、大戦中にナチスに協力し、ユダヤ人を迫害した被告人として・・・。
本作は、1995年にドイツで出版され、世界的ベストセラーとなったベルンハルト・シュリンクの小説「朗読者」を「めぐりあう時間たち」のスティーブン・ダルドリー監督、デヴィッド・エア脚本で映像化した作品。年上の女性に青年が性の手ほどきを受ける、一夏の経験という設定はよくありますが、そこに戦争の影がちらつき、鮮烈な思い出が一生消えない心の傷を伴う、というのが本作の特徴です。
人生の風雪に耐え、人には言えない秘密を抱えたハンナをケイト・ウィンスレットが好演しています。戦争という大きな時代のうねりに翻弄され、罪を背負いながらも気丈に生き抜く姿が胸に迫ります。彼女が抱える秘密は、人によってはすっぱりと告白して楽になってしまえばいいのに、と思うかもしれませんが、彼女のプライドがそれを許さないということなのでしょう。
愛する人の秘密を知り、それを公にすれば彼女を救うことができるのに、その秘密を何が何でも守り通そうとする彼女の気持ちをおもんぱかって言い出すことのできない辛さ。マイケルが背負い続けることとなる苦悩の深さに、戦争は、それが終わった後も、人々の心に新たな傷を負わせるものなのだということを実感しました。演じるデイヴィッド・クロスのみずみずしい演技にも要注目です。
原作
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