ベッドの上で、全身を切り刻まれて死んでいる少女の死体が発見される。どう見ても他殺のようにしか思えないが、玄関には鍵がかかっており、他人が侵入した形跡はない。さらに、あるサラリーマンが、眠りながら自らをカッターで切りつけ自殺するという奇妙な事件が発生。現場を目撃した妻は、「夢の中で誰かに襲われているようだった」という・・・。一見無関係に思われた2つの事件だったが、ここである共通点が判明。2人とも死ぬ直前に0(ゼロ)という人物に携帯から電話をしていたことが判明したのだ。事件を担当する元キャリア組の刑事・霧島慶子(hitomi)はこの事件の鍵が夢にあるとにらむ。やがて、他人の夢に入り込むという特殊能力を持つ男、悪夢探偵こと影沼京一(松田龍平)の存在を知った霧島は、捜査の協力を依頼するのだが。
今までの塚本監督作品同様、今回も観客自身が痛みを感じてしまうようなシーンがいっぱいあって、自らの肉体を傷つけたり、真の恐怖や死に直面することによって生を感じるとでもいうような逆説的な内容。監督が今までの作品で語ってきたことの新たなバリエーションといったところでしょうか。
海外のスプラッター系ホラーは絵空事と割り切って気楽に見られるのですが、日本の作品は日本人が出演者であるということもあり、妙に身近に感じてしまって、緊張感を感じながら鑑賞することが多いのですが皆さんはどうでしょう?実際、本作も見終わった後は結構ぐったりしました(笑)。一応レーティングは「PG−12」となっていますが、被害者が切り刻まれるシーンなどはけっこうハードな感もあるので、そういうのに弱い方はご注意を。また、演出上、カメラのブレが激しいシーンも多いので、その辺も注意しないと頭が痛くなるかも。
主人公の悪夢探偵を演じるのは松田龍平。実はそんなに出番が多くなく、また、主人公らしくかっこよく活躍するわけでもないアンチヒーロー。真っ黒のコートに身を包み、特異なキャラクターを怪演。どうして俺がこんな目に・・・という、やる気のない感じがぴったりです。しかし、今回の作品ではなんと言ってもhitomiの熱演が光ります。本格的な演技は初挑戦、しかも塚本監督作品という超がつくような個性的な作品だというのに、最初から最後までほぼ出ずっぱり。さらに、彼女の着ているスーツがミニスカートになっていて、スラッとした生足を強調しているのがよかったなあ(笑)。アレは完全に男性観客向けのサービスって感じだけれど、塚本監督よく分かってるなあと思いました。さすが監督自身がhitomiの出演を熱望しただけのことはあります。ただ、本格的な演技が初めてということもあり、台詞回しがまだたどたどしい感じがしたのは致し方ないところかな。これからの演技に期待しましょう。そうそう、常に自作に出演する塚本監督、今回もおいしい役で熱演を披露しているのでこうご期待。
公式サイト
http://www.akumu-tantei.com/
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