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2013年06月23日

マニアック

今日は『マニアック』についてです。

ロサンゼルス。若い女性ばかりを狙った猟奇殺人が連続して発生していた。犯行は夜間に行われ、被害者の女性たちは全員、無残にも頭皮を剥がれていた…。
両親が経営していたマネキン店を継ぎ、マネキンの修復師をしているフランク(イライジャ・ウッド)には、誰にも言えない秘密があった。淫乱で残忍な母親に育てられたトラウマを抱える彼は、生身の女性をまともに愛することができなくなっていた。彼が心の平安を感じるのは、自分が修復したマネキンたちに囲まれているときだけだった。やがて、フランクの歪んだ欲望は、渇いた都会の夜をさまよい、暴走していく。彼は夜の街を独り歩きしている女性に狙いをつけ、躊躇なく殺害するとその毛髪を頭皮ごと剥いだ。そして、その頭髪を自宅に持ち帰ると、自分のマネキンたちの頭にかぶせるのだった。
ある日、フランクの前に一人の美しいブロンドの女性が現れる。アンナ(ノラ・アルネゼデール)と名乗る彼女はプロのカメラマンだった。彼女はフランクの作ったマネキンに興味を示し、マネキンたちを個展に出品する作品のモチーフとして使わせてほしいと頼むのだった。フランクにとって、自分の仕事の芸術性を理解する女性との出会いは初めてだった。彼はそれを運命と信じ、彼女の創作に協力する中、しだいに想いを募らせていく。
アンナはあくまでも友人としてフランクと付き合っていたが、フランクは一方的にアンナとの愛の生活を妄想していた。アンナの前では心優しい青年でいることができるフランクだったが、その一方で、心の奥にうごめく邪悪な欲望や怒りは、すでに爆発寸前だった。
ついにアンナの個展はオープニングを迎え、パーティが開かれた。大勢の人々が集まる場所が苦手なフランクだったが、彼はアンナのために足を運んだ。しかし、アンナの周りには醜い業界人たちが集まり、その誰もがフランクを気味悪そうな目で見るのだった。
完全に心のバランスを失ったフランクは再び狂気に堕ち、夜の街を行く。闇に響く絶叫は、想像を絶する惨劇の始まりに過ぎなかった…。(公式サイトより)


『ゴッドファーザー』『タクシードライバー』など、1970年代後半に様々な映画で脇役として活躍した俳優ジョー・スピネル。そんな彼が、シルベスター・スタローンが『ロッキー』で大成功を収めたことに感化され、自ら製作・脚本・主演を務めたのが1980年に公開されたホラー映画『マニアック』です。本作はそんなホラー映画の傑作を、『ハイテンション』『ピラニア3D』などで知られるアレクサンドル・アジャが製作・脚本を担当、アジャが製作したホラー『P2』でメガホンをとったフランク・カルフンが監督をつとめてリメイクした作品。オリジナル版でメガホンをとったウィリアム・ラスティグもプロデューサーとして参加しています。

淫乱で残忍な母親に育てられたトラウマのせいで、まともに女性を愛せない孤独な男というのはありがちといえばありがちな設定。ですが、職業がマネキンの修復師というのが、主人公が対人関係をまともに築けないことをうまく表現しており、面白い設定だと感じました。

見た目は繊細そうな好青年。しかし、内側にはゆがんだ欲望と、真実の愛への渇望がどろどろと渦巻いている。そんな主人公を好演しているのはイライジャ・ウッド。彼独特の童顔なところがかえって殺人鬼としての主人公の恐ろしさを際立たせているように感じました。なかなかのハマリ役だと思います。

特筆すべきなのは、殺害シーン以外、ほぼ全編を主人公の主観視点で映像化していること。つまり観客は、主人公の体の中から、彼の目を通して被害者を物色し、追いかけることになるのです。観客としては、被害者女性に「早く逃げろ!」と思いつつ(もちろん逃げきれないのですが)、殺人鬼としての邪悪な欲望も感じてしまうという、映画だからこそ許される危ない興奮を覚えてしまいますね。また、この演出のおかげで、主人公でありながらイライジャ・ウッドが一番画面に映らないというのもちょっとビックリ。よくこんな、俳優としてリスキーな役柄に挑んだなと感心しました。

想像以上に楽しめた完成度の高いホラー映画でした。是非劇場で主人公の気持ちを共に体験していただきたい作品です。

公式サイト
http://www.maniacthemovie.com/

1980年のオリジナル版予告編。バイオレンスシーンがあるので、苦手な方はご注意ください。

サントラ(iTunes版)

フランク・カルフーン監督作品

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posted by 支配人見習い1号 at 23:49| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 (マ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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マニアック  監督/フランク・カルフン
Excerpt: 【出演】  イライジャ・ウッド  ノラ・アルネゼデール 【ストーリー】 真夜中の町で女性のみがターゲットにされた猟奇殺人が次々と発生し、犠牲者は全員、毛髪ごと頭皮をはがされていた。マネキンの修復師フ..
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